東京人間喜劇

脚本・監督・編集 深田晃司/企画制作 青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場/2009・日本・カラー・140分・HDV・16:9

CINEDRIVE2010大賞受賞/ローマ国際映画祭2009正式招待作品/パリシネマ国際映画祭2010正式招待作品

2014年上映情報

【大阪】シネ・ヌーヴォXにて! 映画『いなべ』&『ざくろ屋敷』公開記念ロードショー

日程:2014年7月26日(土)~8月1日(金)

   15:50~

会場:シネ・ヌーヴォX

料金:当日券1,500円(各種割引については

   劇場に問い合せ下さい)

映画「東京人間喜劇」予告動画

作品概要

オールキャスト青年団による初の本格長編映画

フランスの文豪バルザックの作品群「人間喜劇」に着想を得て作られた、単なるオムニバスでも群像劇でもない、映画の、映画による、映画にしかできない「世界の掴み方」。3つのエピソードは独立しながら、何人かの登場人物は章を跨いで姿を見せる。これは、フランスの文豪バルザックが自らの小説群「人間喜劇」で作り上げた方法論を、ひとつの映画世界に圧縮し再現しようという試みでもある。結果、全体に生きる個の孤独とそこにある「可能性としての救済」を、センチメンタルから遠く離れて、明確に描きだすことがこの映画の目指した着地点である。ダンサー岩下徹とコントラバス奏者齋藤徹が本人役で特別出演している。

白猫

白猫
ファンであるダンサーのサインを求め、ふたりの女が雨音響く夜の街を駆け抜ける。女性の抱く願望と孤独が夜の帷に垣間見える。山海塾の岩下徹が本人役で特別出演、コントラバス奏者・斎藤徹との即 興セッションを披露している。
出演
角舘玲奈 根本江理子 河村竜也 古舘寛治 福士史麻 大塚洋 兵藤公美 鄭亜美 村田牧子 畑中友仁 小河原康二 岩下徹(特別出演) 齋藤徹(特別出演)

写真

写真
アマチュアカメラマンの女の子が初めて開く写真展の一日を通して描かれる、友情への期待と失望。現代日本において消費されていく「芸術」の一風景が冷ややかに切り取られていく。芸術家のアイデン ティティの在り処についてまでも問い掛ける一遍。
出演
荻野友里 木引優子 足立誠 根本江理子 島田曜蔵 鈴木智香子 井上三奈子 山本雅幸 石橋亜希子 端田新菜 高橋智子 たむらみずほ 宇田川千珠子 安倍健太郎 山本裕子 真山俊作(フリー) 立蔵葉子

右腕

右腕
欠損した身体を脳があるかのように認識し続けてしまう「幻肢症」をモチーフに、右腕を事故で失った夫とその妻の間に横たわる溝と孤独を描き出す。東京人間喜劇、最終話。ドラマ・映画・CMで注目 を集める志賀廣太郎が出演。
出演
山本雅幸 井上三奈子 志賀廣太郎 足立誠 根本江理子 古舘寛治 秋山建一 石橋亜希子 佐藤誠 大竹直 酒井和哉 村井まどか 天明留理子 山村崇子 小河原康二 (声)

映画「東京人間喜劇」評

The Japan Times評
2011年7月29日掲載
英字新聞「The Japan Times」にて映画「東京人間喜劇」評が掲載されました。和訳全文はこちらからお読み頂けます。
岩松了
劇作家・演出家・俳優
面白かったぁ!あ、ロメール風、カウリスマキぽい、などと思いながら観ておりましたが『右腕』を観おわった時には、すっかり深田晃司になっておりました。三本とも好きです。空虚とも充満とも言える行き場のない人間の感情がまぎれもない喜劇になっていました。
宇田川幸洋
映画評論家
果敢に過去の映画的記憶から脱却して、何もないとろこに歩き出していこうとするかのような、模索するつよさを感じさせる。日常も怪奇も、すべてを明晰にあばこうとしているところに、この作品の挑戦がある。 ※キネマ旬報掲載映画評より抜粋
松井周
劇作家・演出家・俳優/劇団サンプル主宰
「私の知らないところでも世界は動いている」という当然のことを魅力的に描いた映画です。「他人」が「他人」であることのみならず、「自分」もまた「他人」であることのやりきれなさは、逆説的に人間を讃えることにもなるでしょう。しかし、厄介なのは狂気に至る道も同じところから始まっているということです。

監督プロフィール

深田晃司 Koji Fukada
深田晃司
Koji Fukada
1980年東京生まれ。大学在学中に映画美学校に入学。映画制作を学ぶ傍ら、プロ・アマ交えて多数の現場に参加。
2002年に長編映画 『椅子』 を制作。初監督・自主作品ながら、同作は2004年渋谷アップリンク・ファクトリーにてロードショー公開される。
2005年、劇作家平田オリザの主宰する劇団青年団に演出部として入団。
2006年、バルザック「人間喜劇」中の一篇を原作としたアニメーション作品『ざくろ屋敷』(脚本・監督)を、東映アニメーションよりDVDリリース。その後、アップリンクXにてロードショー公開。同作は、2008年パリで行われた第3回KINOTAYO映画祭にて『人のセックスを笑うな』『接吻』『アヒルと鴨のコインロッカー』などの注目作とともにヨーロッパプレミア上映され、ソレイユ・ドール新人監督賞を受賞する。
2009年、劇団青年団にて新作長編映画『東京人間喜劇』を完成させる。低予算作品ながら並み入る大作をおさえ、日本経済新聞文化欄「シネマ万華鏡」で4つ星(5つ中)を獲得、またローマ国際映画祭に正式招待されるなど高い評価を得て、今後の公開が期待されている。

映画「東京人間喜劇」スタッフ

制作
松井千佳 安倍健太郎
助監督
鹿川裕史
撮影
藤井光 長野徹志 戸倉徹 宇野淳也 手塚奈美 深田晃司
照明
原春男 合田典彦 島田貴仁 加納俊哉
録音
高島良太 高島知哉 松井千佳 戸倉徹
整音
新垣一平
特殊メイク
沼崎勝巳 山本義生 岩谷綾乃 三代川史枝 古瀬麻理
操演
近藤佳徳
劇中舞台照明
伊藤泰行
劇中曲
齋藤徹
オンライン編集
浦部直弘
現場応援
後藤才蔵 真山俊作 長谷川健 住中浩史 William Zarour 福原康則 藤原慎一郎 新野高久
美術協力
深澤研 河合里佳
劇中ニュース映像
長谷智恵子
マタニティ・ヨーガ指導
飯島睦子
英語字幕翻訳
アンドリュー・ホール
制作営業
廣田孝
海外担当
西山葉子
協力
和田崇 和田ひろみ 酒井富久栄 JIRO 田島令奈 齋藤洋子 平松淳子 渡辺真美 篠原悦子 レストランHideo ギャラリー澄光 舞台美術工房六尺堂 富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ アートランド イタリアの風La・Campagna 野方区民ホール 東京大塚医院 カルティベイト
衣装協力
有賀千鶴
機材協力
横溝隆史 映画美学校
キャスティング協力
有限会社レトル
スチール
やじまえり 青山裕美子 猪又直之
宣伝美術
プロデューサー
宮田三清
総合プロデューサー
平田オリザ
製作
(有)アゴラ企画 (株)アクティブ・シネ・クラブ
企画制作
青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場